2012年12月

事実を伝え、本心を語ろう

MEN WANTED for Hazardous Journey.
Small wages, bitter cold, long months of complete darkness, constant danger,
safe return doubtful.Honor and recognition in case of success.
Ernest Shackleton ―
「求む男子。至難の旅。
僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。
生還の保証無し。成功の暁には名誉と賞賛を得る。
アーネスト・シャクルトン」

これは、南極点を目指したアイルランド人の冒険家アーネスト・ヘンリー・シャクルトンが、1914年ロンドンの新聞に掲載した「大英帝国南極横断探検隊」の隊員募集の広告と言われています。
厳しい条件や待遇にも関わらず、世界中から応募が殺到し、約5,000名の志願の手紙が舞い込んだと言われており、これまで多くの人に語り継がれ、書籍などにも紹介されたことで、有名な求人広告となりました。

この求人広告が、なぜ人々の心を揺さぶったのでしょうか? なるべく「良い条件」などを掲載しようとする他の求人広告とは一線を画し、この求人広告には、「事実」と「本心」のみが記されているように感じられます。
だからこそ、多くの人を惹きつけ、「やってみようじゃないか!」という気にさせる力を持っていたのでしょう。

相手をその気にさせたり、信頼関係を築いていくためには、コミュニケーションを密にとり、お互いを理解し合うことが必要です。
そのためには、「事実」を伝え、「本心」を語っていかなければなりません。
コミュニケーションの中で意見が食い違ったときには、「話せばわかる」と言いますが、これは、「『事実』と『本心』を話せばわかる」と考えてもいいでしょう。

そのとき気をつけたいのは、「伝え方」です。「事実」や「本心」は、時に相手を傷つけます。 丁寧な言い方を心がけ、伝えるタイミングを計るなどの配慮も必要です。

自分が心を開いて「本心」を語らなければ、おそらく相手も心を開いてはくれません。
人と真摯に向き合い、理解し合うために、まず自分が心を開くことから始めてみませんか?!
自戒を込めて、みなさんに問いかけています。

 

代表取締役社長 白川 寛治

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