2022年7月

20年の振り返り

 

今回が、私からの最後のトップメッセージとなります。私の京進での20年を振り返るとともに京進グループの未来についてお話したいと思います。

私は、2003年に新規事業企画室の室長として株式会社京進に入社しました。色々な現場を見学し、社内外に協力を仰ぎながらいくつもの新規事業を世に送り出してきました。振り返ると、私の京進での歴史は、新規事業立上げの歴史だったと言っても過言ではありません。

京進スクール・ワンのフランチャイズ化、小学入試を専門にした事業の立ち上げ、そして、現在当社グループの独自能力の一つなっている「リーチング」、日本語教育や保育事業など多くの事業に取り組みました。

2008年に「京進これから研究所」を創設。
2009年に中国の広州佛山で日本語学校を立ち上げ、2010年には、国内で日本語学校の運営を開始しました。その後毎年のように日本語学校を増やし、現在は国内で10校にまでなっています。コロナ禍で大変な中、今年は学生数が過去最高となる3000名近くまで成長しています。

その後、保育園の設立に着手し、2011年に「京進のほいくえん HOPPAからすま京都ホテル」を第一号園として開園。現在はグループで96園の保育園を運営するにまで拡大しています。保育園に目を向けたのは、当時「待機児童」の問題が社会の関心事のひとつであり、それに応えるためでした。

その後は、M&A等で介護事業・フードサービス事業・人材紹介事業など新たな業種への進出・拡大を図ってきました。

事業化してきたものを振り返りましたが、失敗や没になった企画も一つや二つではありません。多くの事業計画を作成し提案しましたが、お蔵入りしたものも数多くあります。上手くいかないこと、いわゆる失敗は誰もが経験することです。私は「失敗は無能の証明ではなく、挑戦者の証である」とプラスにとらえ、その都度次に向かうように心がけてきました。「チャレンジして失敗することを恐れるより、何もしないことを恐れよ」と言った本田宗一郎の言葉も私を後押ししてくれました。

そして、全ては立木会長が社会の情勢や動向を的確に見極められ、その都度、指示やアドバイスをいただいた結果にすぎません。会長の先見の明には頭が下がります。

 

新たな事業や、新たな商品・サービスを始める時に必要なのは、何をさておき実行してくれる「ひと」です。その意味でも、京進の最重要課題は、やはり人財育成だと言わざるを得ません。ひとりひとりの能力を高め、生産性を挙げることが会社の成長に不可欠であり、経営理念に書かれている「全従業員の物心両面の豊かさを追求する」ことを実現するための最短の道だと確信しています。

無限の可能性を秘めた新たなトップの元、ひとりひとりが個性を最大限発揮することで、京進がゆるぎない地位を獲得できると信じています。個性が発揮できないのは、得点より失点を恐れるからです。従業員の皆さんには、失点を恐れず物事に挑戦してほしいと思います。皆さんの未来に期待し、「笑顔・基本・対話」を忘れず、公私にわたり豊かな人生を送って欲しいと心から願っています。

そして最後に、京進の未来に期待していることをお伝えして、最後のトップメッセージとさせていただきます。支えていただきました皆さんに心から感謝いたします。

本当にありがとうございました。

 

代表取締役社長 福澤 一彦

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