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公立中高一貫校の適性検査の出題内容は?中学受験を突破する方法を解説

2023.01.02

公立中高一貫校では、6年間の一貫した教育によって生徒ひとりひとりの個性を重視しながら、国際社会で活躍するリーダーの育成に力を入れています。また、大学合格率が高い、学費が安いといった点も人気に火をつけ、最近では公立中高一貫校が実施する「適性検査」の対策に力を入れる塾も多くなっています。

しかし、公立中高一貫校や適性検査について詳しくわからず、「公立中高一貫校と私立の入試は何が違うのだろう」「適性検査とは一体どういったもの何だろう」といった疑問をお持ちの保護者の方も多いのではないでしょうか。

私立中学では国語や算数などの科目試験が実施されますが、公立中高一貫校では適性検査が実施されます。適性検査とは考える力を重視する教科横断型のテストのことで、従来の知識詰込み型テストとは一線を画します。この記事では、適性検査の出題内容や対策方法について解説します。

◆本記事の目次

公立中高一貫校の受験の内容

公立中高一貫校の受験では、小学校での生活の様子や、小学校で学んだことがしっかり身についているかを確認することが多いです。
また、私立中学のような科目試験を実施しない代わりに、次の4つが課されます。
以下では、公立中高一貫校の受験の内容を解説します。

●報告書

報告書は小学校の先生が作成する書類で、8教科の評定や生活の様子、出欠状況などを確認します。小学5年生と小学6年生の2年間が報告の対象になることが多いですが、学校によっては小学4年生からの3年間が対象になることもあります。

受験する学校を選ぶ際には、報告の対象となる期間をあらかじめ確認しておきましょう。

●適性検査

適性検査は私立中学でいう、国語や算数などの学力試験に該当する筆記テストです。教科の垣根を超えた総合力が試される問題(教科横断型のテスト)が出題されるため、過去問を解いて、しっかり対策しておく必要があります。

出題される内容は学校によって違うため、受験する学校ごとの対策が必要です。
※2015年から東京都立の中高一貫校の問題が一部共通化されています。

●作文

作文は問題用紙に書かれた文章を読み、その文章に対する自分の考えを述べる問題が多いです。なお、文字数の目安は400字詰めの原稿用紙1枚程度となります。

●面接

面接は個人面接やグループ面接など、学校によって面接の形式が異なります。
志望する学校の形式に合わせた練習を行いましょう。出願の際に面接時の資料として、子どもが書いた志望理由書の提出を求められる場合があります。


適性検査でチェックされる項目

公立中高一貫校の適性検査では、小学校で習ったことをもとにした問題が出題されます。
私立中学のような難易度の高い問題は出題されませんが、見慣れない形式のものが多いため注意が必要です。

適性検査でチェックされる6つの項目について詳しく解説します。

●小学校の基礎的な学力

適性検査の出題内容は、小学校の教科書に掲載されている内容までであることが多いです。教科書の基礎知識や習ったことを応用する能力があるかどうかを確認します。

●文章や資料の読解力

公立中高一貫校は適性検査を通じて、提示された情報から問題を解くのに必要な項目を見つけられるか、問題文の指示をしっかりと理解できるかといった点を確認します。複数の資料が提示されている場合は、関連性を見抜いて答えを導き出す必要があります。

●様々な視点に立って考える力

適性検査では物事の1つの側面だけでなく、両側面を捉える視点が求められます。そのため、メリットとデメリットの両方を考えて具体的に物事をイメージする必要があります。抽象的な捉え方との視点の切り替えもポイントとなります。

●自分で創る・考える力

物事を一から企画し、複数の選択肢の中から自分の考えに近いものを選ぶ形式で思考力を試す問題が出題されます。

問題によっては、その選択肢を選んだ理由を説明することも求められるため、日頃から身の回りの社会問題に対して自分なりの意見を持っておくと良いでしょう。

●自分の考えを表現する力

適性検査では、自分の考えを表現する力も確認します。表現する際には、推測と断定を分けたり、読み手に伝わりやすい表現を心掛けたりする必要があります。その上で、順序だてて物事を伝えられる力も欠かせません。グラフや表を使って視覚的にわかりやすく伝えるのも効果的です。

●時間配分能力

適性検査では複数の問題が出題されるため、一問ずつじっくり解いていたら、時間切れになってしまうこともあります。日頃からタイマーを使うことで、本番を想定した実戦形式での対策をしておくと良いです。

適性検査では、時間配分ができるかどうかも確認されているため、制限時間内できちんと問題を解き終われるようにしましょう。

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公立中高一貫校の適性検査の対策方法

公立中高一貫校の適性検査では、普段の学校のテストでは見慣れない形式の問題が出題されるため、きちんと対策しておくことが大切です。
公立中高一貫校の適性検査の対策方法を4つご紹介します。。

●校外活動・課外活動に力を入れる

適性検査では勉強以外で得た知識や経験が活かされるような問題も多く出題されます。そのため、テストの成績以外にも報告書に記載できる情報を増やしておきましょう。例えば、部活や校外学習、ボランティア、夏休みに開催される自然科学教室への参加などがあります。

●過去問を解く

適性検査は自治体ごとに出題される内容が異なるため、受験校の地域の過去問を解くようにしましょう。出題形式に慣れ、適性検査に合った思考回路を身につけることができれば、合格に一歩近づきます。

●新聞で読解力を身につける

子ども新聞や、子どもでも読みやすいコラムを使用して、文章を読むトレーニングをすれば、読解力が身につきます。その際、文章の要約も合わせて行いましょう。物事の要点をつかむ力が養われます。

新聞を読んで要約する習慣は、社会問題や時事問題に興味を持つきっかけにもなるため、作文や面接の対策としてもおすすめです。

●博物館や工場見学に行ってみる

博物館や工場見学に行けば、楽しみながら新しい知識を吸収できます。加えて、受験勉強の合間のリフレッシュにもなります。

親子で楽しみつつ幅広い知識を身につけられるので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。


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考える力を日頃の生活の中で育み、適性検査に臨みましょう

公立中高一貫校では、私立のような教科別の学力試験を行わずに、適性検査・作文・面接・報告書の達成度合いを総合的に見て、合否が決まります。なお、ここで言う適性検査とは、考える力を重視する教科横断型のテストのことです。

そんな適性検査には「読解力」や「幅広い知識」だけでなく、「論理的に考える力」が求められます。普段からニュースや新聞などで収集した情報を、自分なりの考えや意見にまとめておくことで、適性検査の対策になります。
公立中高一貫校の受験対策を早くから講じたい人は、日頃からあらゆる社会問題にアンテナを張る習慣をつけると良いでしょう。

毎日の生活の中で適性検査の対策になる習慣をつけるのも大切ですが、同じ目標を持つ受験生と高め合うことで、さらに実力をつけたい人には学習塾がおすすめです。「京進の中学・高校受験TOPΣ」では脳科学に基づいた指導を行っており、一度勉強したことが効率よく身につきます。無料の資料請求と体験授業も実施しているため、お気軽にお問合わせください。

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