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高校英語の勉強法は?勉強を進める順序や効率的に力をつけるポイント

2023.09.05

「高校生になって急に英語が苦手になってしまった」
「大学受験のためにも英語の成績や偏差値を上げたい」

このように考える高校生や保護者の方も多いのではないでしょうか。大学受験対策としても、英文法やリスニング力を鍛えて英語の成績をアップさせることは有効です。

本記事では、大学入試にも対応できる高校英語の勉強法について解説します。効率的に勉強を進めるための順序やポイントも紹介しているので、ぜひ最後まで読み進めてください。

◆本記事の目次

高校の英語の勉強が上手くいかない理由

中学生の頃は英語が得意科目だったのに、高校生になって成績が伸び悩んでしまっているというケースは少なくありません。英語が苦手科目になる高校生が増えるのは、中学校で習う英語に比べて高校英語は難易度が格段にアップするからです。

まず、高校英語では扱う英単語数が圧倒的に増え、暗記しなければならない英文法や英熟語も複雑になります。求められる語彙レベルも上がり、長文問題における構文の重要度も増すのが特徴です。さらに、高校では中学校で習う範囲の英語は完璧にできているという前提で勉強が進んでいくため、中学英語でわからない部分を放置しているとつまずきやすくなります。

高校英語は中学で習う英語の延長であるため、元から英語が苦手な人は出だしから挫折してしまうこともあるでしょう。その場合は、どこがわからないかをチェックし、中学英語で習った範囲であればその時点まで振り返る必要があります。まずは中学英語の復習をしっかりして理解を深めたうえで、高校英語の勉強に取り掛かるのが効率的です。


高校英語の勉強の流れ

中学の範囲の基礎が整ったら、高校英語の学習を進めます。高校英語を効率よく習得するためには、勉強の順序が鍵となります。英語に苦手意識を持たないためにも、効率的な勉強の順序を押さえておくことが重要です。ここでは4つのステップに分けて、英語学習の流れと覚えておきたいポイントを紹介します。

Step1.単語

文法問題や長文読解問題などを解きたくても、英単語を知らなければそもそも英語の文章が読めないので太刀打ちできません。英語力を高めるためには、まず語彙力を鍛えることが大切です。英単語のストックを増やすためにも、まずは英語に触れる回数を増やしましょう。単語帳や参考書などで単語を覚える際は、1ページを完璧に覚えるまでやり込むのではなく、ある程度まとまった一定量を何度も繰り返すほうが記憶の定着につながります。その際、英単語をただの文字列として認識するのではなく、スペルや意味、発音を意識して一緒に覚えるようにしましょう。発音はCDや英語アプリなどの音声を活用すると効率的です。

Step2.文法

英文法はつまずきやすく、高校英語に苦手意識を持つきっかけとなり得るものです。文法は英語の基本なので、正しく理解していないと正確に訳せなくなり、成績を落としてしまいます。英単語を丸暗記しているだけでは十分ではありません。まずは参考書などで文法の例文にあたって理解し、演習問題で定着度をアップさせましょう。頻出するような重要な文法は、暗記しておくことも重要です。

Step3.長文読解

長文読解は試験での配点が高いため、定期テストなどはもちろん、受験のためにも対策が重要です。英語長文を制限時間内で正確に読み解くには、単語力や文法力もさることながら、長文読解力や英文を素早く読み進める速読力などの力も必要になります。ただし、いきなり長文読解にチャレンジすると挫折しやすいので、単語と文法の基礎固めをしっかり行ってから臨むとよいです。さまざまな長文問題を読み解く反復学習を行い、英語の長文に慣れていきましょう。

Step4.リスニング

近年、リスニングは大学入試でも重視されてきています。受験対策としても、リスニング力を上げる勉強方法を知っておくことは大切です。リスニングの得点を上げるためには、単語や文法を理解しているだけでは足りません。なぜなら、英語の発音は英単語のスペルと異なる場合が多くあるからです。リスニングは英語を聞き取る耳を鍛えることが大切ですが、スピーキングや速読力なども関わってくるため、対策する際はStep1~Step3の力がついたタイミングで行うのがベストです。

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高校英語の具体的な勉強法

英語の成績を上げるためには、要点を押さえた効率的な勉強方法が重要です。定期テスト対策や入試対策をスムーズに進めていくためにも、英語学習の効率的な進め方を知っておきましょう。

ここからは、高校英語の偏差値や学力を伸ばすために、分野別の具体的な勉強方法について解説します。

●単語の勉強法

英語学習の基礎となる英単語ですが、大学入試までに覚えておきたい単語数は一般に約4,000~5,000語と言われ、中学英語から単語数が飛躍的に増加します。英単語を記憶としてしっかり定着させるためには、繰り返しの暗記と復習が重要です。英単語を効率的に覚えるためには、英単語帳が役立ちます。

単語帳は漫然と繰り返し勉強するだけでなく、苦手な単語や覚えていない単語をわかるようにしておくことがポイントです。例えば覚えた単語には印をつけていくと、覚えていないものが一目でわかるほか、苦手な単語をまとめたカードを作ってやり込むこともできます。また、すべてに印をつけようと、覚えていない単語を覚えるモチベーションにもなるでしょう。単語帳は反復学習が記憶の定着の鍵なので、何種類も並行して行うよりも1冊を繰り返しやり込むのがおすすめです。

また、英単語は口に出して音読することで脳が刺激されて覚えやすくなります。正しい発音が身につくとリスニング力もアップするので、暗記と発音はセットにして行いましょう。英単語を覚えるには日々の積み重ねが大切なので、毎日少しずつでも継続することが重要です。

●文法の勉強法

英文法の勉強法は、文型や文構造を理解して暗記してしまうのが攻略の近道となります。特に重要なのが、「英語構文」と「イディオム」の暗記です。

英語構文とは、英文の構造の基本的なパターンを使った定型文のことです。「S+V」といった基本の5文型を覚える必要がありますが、英語は日本語とは文型が異なるため、まずはそこを理解することが大切です。5文型の理解ができたら、構文集などを使って、さまざまな構文に触れていきましょう。その際、構文の「S・V・C・O」を意識しながら覚えると、理解が深まります。文章を単語ごとに分解する能力は、長文読解の際にも活かせるので、ぜひ身につけておきましょう。

一方、イディオムとは複数の単語で構成されている熟語のことで、慣用表現、習慣的な言い回しです。元の単語の意味と少し違った意味を持つことが多いので、注意が必要です。例えば「A piece of cake」は、直訳すると「一切れのケーキ」ですが「簡単なこと」という意味になり、それぞれの単語からは意味が推測できないものも多くあります。イディオムを習得しておくと英作文や読解問題の攻略にも役立つので、覚えたイディオムを使って文章を書くなど、インプットとアウトプットをあわせて行いましょう。

●長文読解の勉強法

大学入試や模試など、限られた時間内の試験では特に、正しく速く長文読解問題を解く必要があります。英文の読解力をつけるためには、長文読解の問題集をたくさん解いて長文に慣れることが大切です。英語を読むにはそれなりの体力が必要になるので、まずは多読することで基礎を積み上げ、出題のパターンをつかんでいきましょう。

長文読解問題を演習する際には、時間を決めて時間内に読むことで、読むスピードを高めることにつながります。また、長文を音読するのも効果的です。その際も、時間を意識してなるべくスピーディに音読するようにしましょう。

●リスニングの勉強法

リスニングも入試対策として重要項目の一つですが、独学で勉強すると苦手意識を持ちやすくなります。リスニングが難しいと感じた場合は、英語を聞き取る力を養う「ディクテーション」や、英文を聞きながら復唱する「シャドーイング」などを中心に行い、英語に対する耳を鍛えましょう。

ディクテーションとは、聞き取れた英文や単語を書き出すことを言います。自分のリスニングレベルを正しく知るためには、このディクテーションがどれくらいできるかが判断材料です。リスニングの対策をするときは、ディクテーションができるようになるまで同じ文章を繰り返し聞く学習をしましょう。

一方、シャドーイングは読み上げられた英文を後追いしながら声に出して復唱する勉強法です。読み上げられた英文のスピード、発音をそっくりそのまま真似します。シャドーイングを繰り返すことで、英語を適切なスピードと正しい発音で声に出せるようになってきます。また、発音するためには正しく聞き取らなければならないため、聞き取る力を鍛えることも可能です。慣れてくると英語の語順などにまで意識を向けられるようになるため、読解力アップも期待できます。


高校英語の成績を効率的に上げるポイント

高校英語は覚えることがたくさんあるため、効率的な学習方法を取り入れて成績アップにつなげましょう。ここからは、共通テスト対策や受験勉強を意識した英語学習のポイントやコツについて解説します。

●目標を設定する

高校英語で成績を上げるためには、まず目的を明確にしなければなりません。なぜなら、目標が「学校の定期テストで80点以上取ること」と「大学受験で志望校に合格すること」では勉強方法が異なるからです。

定期テストの場合は範囲が定められているため、学んだ箇所を重点的に勉強すれば高得点が期待できるでしょう。80点以上を目指すのであれば、教科書の英文は全文和訳できる、わからない単語がない状態にするなど、出題範囲の内容はすべて理解しておく必要があります。

一方、大学受験の場合は出題範囲が広く、幅広い知識と応用力が求められます。定期テストの比にならない膨大な知識量、理解が必要になるのはもちろん、大学によって問題の傾向も異なるため、志望校に合わせた対策が必要です。志望校の出題傾向は過去問で把握できるので、上手く活用しましょう。

多くの高校生の最終目標は「志望校合格」だと思います。最終目標をクリアするためにも、英語の成績を上げることは不可欠です。ただし、最初からハードルを上げてしまうと挫折につながるため、目標にたどり着くまでにスモールステップをいくつか設けるのがおすすめです。先に挙げた「定期テストで80点以上取ること」や「1日10個英単語を覚える」など、具体的な数字や内容を目標に盛り込むと継続しやすくなります。

●授業の予習・復習をする

中学英語に比べて、高校英語は授業がハイペースになるので、ついていくだけでも大変と思うことも少なくありません。授業についていき、授業内で確実に理解しきるためには、いかに予習をしているかが重要になります。先生は予習をしている前提で進めていくため、予習が十分でないと、わからないことが積み重なって理解が追いつかなくなってしまいます。予習をしっかりと行い、授業は予習でわからなかった部分を補うものとして受けると、復習も兼ねられるので効率的です。

予習をする場合は、次の授業で習う単語や熟語の意味確認や教科書の和訳など、要点学習は最低限行いましょう。新しく習う文法などがある場合は、その使い方や構文についても事前に調べておくと、授業内で確実に理解できるようになります。また、予習だけでなく、授業後には復習をし、授業内で理解したことをしっかり定着させましょう。

●インプット・アウトプットを意識して勉強する

授業を受けたそのときは理解しているつもりでも、後から振り返ると文法や熟語の使い方がわからず、応用がきかなくなるケースがあります。これはインプットばかりしていて、アウトプットができていないのが原因です。勉強した内容を確実に身につけるためには、インプットとアウトプットを繰り返して、知識として定着させる必要があります。

高校英語で言うインプットは、英単語や英文法、熟語などの意味や使い方を覚えることです。一方、アウトプットはインプットした内容を実際に使ってみることを指します。例えば、英単語を暗記したら問題演習をする、英語で文章を書いてみるなどがアウトプットです。書くだけでなく、覚えた内容を友だちや家族に話すといったスピーキングによるアウトプットも知識の定着に役立ちます。英語の学習を効率的に進めるには、インプットとアウトプットをセットで行うことを意識しましょう。

参考コラム:インプット・アウトプットを活用した勉強方法|効率的な学習で成果を高める


高校英語は分野別にポイントを押さえた勉強法が成績アップの鍵

高校英語において、効率よく成績を上げるためには何からどのように勉強するか順序立てて進めることが大切です。中学英語と比べ、単語数が増えて英文読解も難解になる高校英語は、基礎を固めて、戦略的に取り組まなければ苦手科目にもなり得ます。

さらに、大学入試ともなると膨大な知識量が求められるため、いかに効率的に暗記や理解を深められるかが合否の分かれ目となるでしょう。入試で配点の高い長文読解は、読解力のほか応用力や速読力なども必要となります。各分野レベルアップするためにも、正しい勉強法を知って成績アップを目指しましょう。

独学ではなかなか英語の勉強が上手くいかないという人は、塾に通ってみるのも一つの手段です。「京進の個別指導 スクール・ワン」では集合塾と家庭教師のメリットを併せ持つ先生1:生徒2の個別指導を行っています。褒める指導で生徒ひとりひとりのやる気を引き出し、効率的な学習計画を提案するので英語に対する苦手意識も薄れていくでしょう。さまざまな受験様式に対応した充実のカリキュラムで、無理なく志望校合格へと導きます。

英語が苦手だからといって、そこで諦める必要はありません。京進の熱心な先生たちが、脳科学に基づいた学習法で、苦手な分野もわかりやすくサポートしてくれます。塾の体験授業や資料請求はすべて無料で、いつでも受け付けています。英語の成績アップや志望校合格に向けて、効率的に英語力を身につけていきたい人は、ぜひお気軽にお問合せください。

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