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倫理の効率的な勉強法!共通テストで高得点を狙うための対策とは

2023.11.15

大学共通テストの出題科目の一つである倫理は、世界史や日本史と比較すると、マイナーなイメージがあるかもしれません。しかし、他の社会科目と比べて平均点が高めであり、暗記しなくてはならない量が少ない倫理は、高得点を狙いやすい科目とも言われています。

今回は、共通テストの倫理ではどのような内容が出題されるのか、高得点を狙うためにはどのように学習を進めればいいのか、具体的な対策をご説明します。

◆本記事の目次

倫理の特徴

大学入学共通テストの社会には「地理歴史」と「公民」があります。「地理歴史」の出題科目には、「地理A」「地理B」「日本史A」「日本史B」「世界史A」「世界史B」の6科目が、「公民」の出題科目には「政経」とも呼ばれる「政治・経済」「現代社会」「倫理」「倫理、政治・経済」の4科目があり、社会科目としては10科目あります。これらの社会科目から受験生は最大2科目選択可能です。

そのなかでも「倫理」とはどのような特徴の科目なのでしょうか。基本的なポイントを確認します。

●4つの分野がある

高校の倫理では、以下の4つの分野を学習します。心理学的な内容や、日本や海外の思想などが含まれます。

・青年期の課題・現代の人権
子どもとも大人とも異なる青年期ならではのアイデンティティや自己承認欲求など心理学的な内容や、現代社会における人権についての知識を学習します。

・源流思想
現代でも受け継がれている哲学や宗教の源流となった思想である、古代ギリシャ思想、キリスト教、仏教、イスラム教などについて学習します。

・日本思想
日本での仏教や古来より受け継がれている神道、江戸時代や近代に発展した思想や哲学について学習します。

・西洋思想
ルネサンス、宗教革命、経済論、社会契約説、合理論、実存主義など、西洋で誕生した思想について学習します。

大学受験においても、これらの内容が出題範囲です。

●考える力が必要

倫理はたくさんの重要語句を暗記することがメインの科目であると考えている方もいますが、高得点を狙うには、論理的思考力や読解力が必要な科目です。暗記もある程度は必要ですが、その量は、日本史や世界史に比べると少ないのがメリットです。読解に自信がある方なら、倫理を選べば勉強時間の短縮につながるでしょう。

倫理では、図や資料を使った問題(資料問題)の出題が多く、図や資料を見て文章が正しいかどうか考察する問題や、文章の内容に合った選択肢を選ぶ問題などがよく見られます。

●世界の歴史や文化と合わせて勉強すると理解が深まる

倫理で扱う思想は、時代の流れや文化の中で生まれるため、倫理は世界史や日本史との親和性が高い科目です。世界史や日本史も受験科目として選択している場合は、倫理と合わせて学習すればより理解が深まるでしょう。


共通テストの倫理の出題傾向や特徴

共通テストの倫理の問題形式は、図や表など資料を読み解く問題が多く出題されます。まずは問題文を詳細までしっかり整理、分析して、問題の意味や意図を正しく読み解き、正解を導く力が必要です。

基礎固めとして重要語句をインプットする必要はありますが、それだけでは高得点は狙えません。アウトプットも大切で、込み入ったことに対してもわかりやすく解答できる、論理的思考力や応用力が問われます。地域や時代による思想の変遷といった基礎的な知識を自分の言葉で説明できるようにしておくとよいでしょう。

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共通テストで高得点を狙う倫理の勉強法

共通テストの倫理は、比較的平均点が高い科目であるため、難易度は他の科目に比べて高くないという見方があります。そのため、高得点を狙うために、倫理を選択する方も多いです。倫理の点数を効率的に上げるための勉強方法を解説します。

●教科書を繰り返し読み込む

倫理の学習の基本は、教科書に書かれていることをしっかりと理解することです。受験対策だけではなく、定期テスト対策としても、演習を行う前に教科書を繰り返し読むことが効果的です。その際は以下の3ステップで行うことをおすすめします。

1.全体像を把握する
倫理は、時代や文化と密接な関わりがあります。そのため、語句の意味をひとつひとつ覚えるだけではなく、どんな時代に、どのような思想や宗教などが現れたのかを、セットで把握することが大切です。また、全体的な流れを掴むことで覚えるべきことが頭に入りやすくなります。まずは教科書や参考書をざっと読んで、全体の流れを把握しましょう。

2.人物や国、地域ごとに思想を比較しながら覚える
倫理では、様々な国や地域の思想や宗教を学習します。それらの特徴を正確に把握する必要があるので、人物や国、地域ごとに思想を比較しながら覚えるのがおすすめです。人物や国、地域別に、自分なりの表を作ってみましょう。表にすることで、比較しやすくなり、違いがはっきりすることで、覚えやすくなります。語句を暗記する知識のインプットも大事ですが、表を作るなどのアウトプットも、知識定着には重要です。組み合わせて学習を進めましょう。

3.時代や文化的な背景と対応させながら思想の変遷の流れを掴む
特に世界史や日本史も選択している場合は、その思想や宗教がどのような時代や文化の背景があって生まれたのか意識して学習しておくとよいでしょう。年表などを活用して、全体の流れを覚えるのがおすすめです。

●誰かに説明してみる

しっかりと内容を覚えられたか確認するためにも、家族や友人や先生など、誰かに学習したことを説明してみるのもおすすめです。いざ説明してみると、言葉で表現できなかったり、忘れていたりする箇所もあることに気づく場合もあります。その時は、今一度復習しましょう。また、自分の頭で考えて、自分の言葉で表現することで、より知識がしっかり定着します。

●過去問を解く

出題傾向をチェックし、解き方のコツを掴むために、志望校の過去問や予想問題集を解くようにしましょう。模試を活用することもおすすめです。そうすることで、出題形式に慣れて、解き方をマスターできます。
間違えてしまった問題は正解を確認するだけではなく、しばらく経ったら再度解き直しをするなど、意識して復習しましょう。苦手な問題がなくなるように、反復することが大切です。


効率のよい倫理勉強法で志望校合格を目指そう

倫理は幅広く思想を扱っているため、内容が難解と感じられ、大学入試では敬遠する受験生もいるでしょう。しかし、他の社会科目と比較すると暗記しなくてはならない量が少ないので、効率よく勉強すれば高得点が狙える科目でもあります。また、現代文で扱われるテーマとも関わりが深く、大学で学ぶ社会科学や人文科学は倫理の知識が土台となっています。倫理は社会に出た際も教養として身につけておくべき知識と言えるでしょう。

倫理に限らず、科目の特徴に合わせて効率のよい勉強法で学習を進めることは、合格を勝ち取る鍵となります。しかし、独学ではどのように勉強すればいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。京進の個別指導スクール・ワンでは、科目選択のアドバイスはもちろん、それぞれに適した勉強法もお伝えしています。無料体験や見学も行っていますので、お気軽にご相談ください。

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